2005.11.21
このホームページの掲示板でもおなじみの不識庵さんが設計、施工管理(一部施工?)されて生まれ変わった家の見学レポートです。5ヶ月の工期で完成されたばかりのお宅を見学させて頂きました。
新しいものと古い物が旨くバランスをとっていて洒落た感じの家に生まれ変わったようです。出来ればbeforeの写真があればいいのですが、そう勝手ばかりも言ってられません。土台部分がかなり傷んでいたとの事で、柱も下を切って新しい基礎に乗せたらしく、だいぶ苦労されたようです。

リフォーム前の写真を送って頂いたので、追加します。
以前の古い建物に比べるとずいぶん洒落た家に生まれ変わっているのが分かります。それでもやはりリフォームですから昔の面影も残しています。
家もやりようで随分と雰囲気が変わるものです。
それにしても玄関から右側の部分、旨く切り取ったものです。
写真左は玄関から奧を見たところ。突き当たりまで吹き抜けになっています。写真右は逆方向から玄関を見たところ。ロフト風の2階への階段がついています。階段の踏み板も古材を利用したようです。
吹き抜けの天井からは大きな提灯型の照明が3基。これだけあれば夜もかなり明るいでしょう。
床は檜の無垢材。この家は全て塗装なしで仕上げています。何年か後にはいい艶が出ている事でしょう。それまでは施主さんも苦労するかも?
我が家のリフォーム時にもどうしようかと迷いましたが、とてもやりきれないと思い、つや消しのクリヤーで仕上げてしまいました。本当なら膜を作らず、木に呼吸させてやった方がいいのでしょう。
玄関から向かって右側は取り壊して新築されたようです。写真は玄関右側にある、壁も板張り(檜)のリビング。外観からは想像しにくい内装です。かなり大きなプラズマテレビが鎮座していました。
写真手前のテーブルは掘り炬燵。かなり大きめの掘り炬燵でした。日当たりの良さそうな明るいリビング兼ダイニングです。
写真左上はリビングに続くキッチン。カウンターの向こうにはシンクがあります。写真のようにこの部屋の壁は全て檜材。ここだけみれば一見ログハウス風です。ところが、一旦廊下に出てリフォームされた部分に入ると写真右側のような純日本建築。この部屋の襖は葛布を貼った古い物をそのまま使っていますが、この部屋の雰囲気にうまく合っています。この家全体に言える事ですが、新旧がうまく絡み合ってなかなかいい雰囲気です。もっとも古い家のリフォームはこのバランスが大事でまかり間違えばとんでもない家になってしまいます。
家の左端から撮影した一枚。この左端も新築部分でした。母屋の両端を取り壊しそこに新築部分を継ぎ足していますが、違和感は全く感じません。中に入らなければ古い部分と新築部分の継ぎ目はわかりません。

このお宅の周りには大きな家が多く、リフォームしたらもの凄い家になるのだろうと思うような家がごろごろしています。現在ではこんな家を壊して、おもちゃみたいな家を新築しています。同じお金を掛けるのなら絶対にリフォームの方が立派な家になるだろうに!と思いますが、なかなかそうもいかないようです。家の価値観というものが昔と今ではかなりずれて来ているのかもしれません。周りのお宅がこの家に刺激されリフォームされたらまた是非とも見に行ってみたいものです。不識庵さん頑張って下さいね。