第一回目の飛騨に出かけた時はまだ白山が雪で真っ白だった。その後は新緑の大原、夏の気配も感じた甲斐、暑さにメゲた奈良、そして雨の中の近江、夏の暑さも緩んできた先月の京浜。そして年度の後半戦に入り、今回は秋の気配を感じる京都。季節の移り変わりは早い。
勧修寺
東名、伊勢湾岸、東名阪、新名神、名神と高速道路を乗り継ぎ、ようやく京都山科の勧修寺に到着。
ここ勧修寺は真言宗山階派の大本山で醍醐天皇の勅願で建てられた寺。900年(昌泰3)天皇の生母藤原胤子追善のため創建され、開基は承俊律師となっている。1470年(文明2)兵火で焼失したが、徳川氏と皇室の援助で復興され、代々法親王が入寺し門跡寺院として格式を誇ってきた。宸殿、書院(重文)は明正天皇の旧御殿を移築。国宝刺繍釈迦如来説法図(奈良国立博物館蔵)は勧修寺繍帳とも呼び、当寺に伝わったもの。庭園は、氷室(ひむろ)の池を中心とする池泉回遊式。書院前庭には水戸光圀寄進と伝える石灯籠があり、勧修寺型灯籠として知られる。
氷室の池
境内に広がる庭は勧修寺氷池園という池泉庭園で、中心を占める池は氷室の池といい蓮で知られている。平安時代には1月2日にここに張った氷を宮中に献上してその厚さによって五穀豊穣を占ったと言われている。夕刻になると琵琶湖方面に出かけていた鳥が帰ってきて池は賑やかになるらしい。
上醍醐寺
写真↑ 開山堂
今回一番楽しみにしていたのは昨年来ては見たものの上醍醐までは登らずに済ませてしまっていた西国巡礼の十一番札所となっている上醍醐へ登る事だった。
というのも十一番札所となっている上醍醐准胝堂は平成20年に落雷による火災で焼失し、そのため現在は下醍醐の観音堂で御朱印を貰う事が出来てしまう。こうした事から完全な満願とはなっていなかったのだ。しかし、今回の上醍醐参拝で西国三十三カ所巡礼もようやく完結出来た気がする。
12:00ジャスト駐車場を出発する。バスに戻ってくるまでのタイムリミットは3時間。片道約4Kmあるから時間がギリギリになりそうだ。予定では登り1時間となっていたが、まぁ無理だろうと思いながらもスタート。御朱印は昨年と同じく下醍醐の観音堂で貰い、いよいよ上醍醐へむけての登山開始。最初は傾斜も緩く楽ちんペースだ。しかし、途中からは急な階段状になりここでは休憩を取りながらゆっくり登る。予定よりかなり時間を食っているが仕方ないだろう。
スタートから1時間30分で峠に到着。ここからは少し下りになり、途中からは山頂付近に建っている目的地の開山堂が見えた。ここまで来たのだからと、頑張って登り、1時50分にようやく開山堂に辿り着いた。
右最上段へ ▲