トルコ7日目 ベルガマ トロイ

アクロポリス、アスクレピオン、トロイの遺跡






スラムハウス
大都市だけにあるスラムハウス。そう言えばアンカラにもありました。貧民層は都市に集まる。どこの国も同じです。イズミルも賑やかな街。



アクロポリス
急な山の斜面に作られたアクロポリスの劇場。この傾斜にはびっくり。後ろはベルガマの市街。他の観光客が見あたらない。自分達だけの貸し切りだ。


アスクレピオン

雨宿りしていたところにやってきたトルコの青年。写真を撮らせて貰ったらかぼちゃの種を貰った。彼らはこの皮を口の中で旨く剥く。





トロイの遺跡

今まで見てきた遺跡に較べると使われている石が小さい。エフェスとは時代が2000年ほど違う事を考えれば大理石を使った立派な建築はまだなかったろう。シュリーマンの求めていた財宝は出てきたのだろうか?聞き忘れた。




ガソリンスタンドの値段の表示。日本と較べても同じような値段。他の物価を考えると高価。



建築途中で泊まっている建物。このような工事が止まっている建物がかなり多い。コンクリートを打つ枠の支えが木の枝。それも結構曲がっているが大丈夫なのか?

 

 起きて部屋の窓から外を見ると雨。今日は寒くなりそうだと、しっかり厚着をする。ホテルを出て面白い光景に出会った。踏切に掛かったのだが、汽車がまだ前を走っていると云うのに遮断機が上がってしまった。「」なんじゃ、こりゃ?」と思ったらガイドさんの説明。「前を汽車が走っているのに突っ込んでいく人いないでしょ。」成る程ね。一同納得。確かに無駄な時間は省ける。日本なんて通り抜けてからも10秒くらい待たされる。
 ベルガマに付く頃には雨は上がっていたが、寒ーーい!



ベルガマ

 ベルガマは現在の街の名前で、昔はベルガモンと呼ばれた。ベルガモン王国は紀元前263年に成立したヘレニズム期の王朝。その後小アジアの交易の利権を得、その富を元にギリシャ文化を取り入れたアクロポリスの建設が進んだ。

アクロポリス

 アクロポリスの遺跡は山の上にある。バスを降り下界を見ればベルガマの街が眼下に広がっている。もともとアクロポリスの意味は「上の都市」といった意味があるらしい。現在では海は遙か遠くだが、当時、この山のふもとまで海が迫っていたと云う。。
 それにしても寒い。山の上だから余計に寒い。
 
 ここでも見るべき物は多い。各種の神殿跡や、図書館跡。そしてどこに行ってもある劇場。ここの劇場の特徴はその観客席の傾斜角度。もの凄く急なのだ。酔って足を踏み外せば下まで転げ落ちる。当時、「禁酒」の札が立っていたかどうかは?。しかし、その傾斜角ゆえに音響効果は抜群と云う。
 ここには19世紀にドイツの発掘隊により発見された「ゼウス大祭壇」と呼ばれる浮彫芸術の素晴らしい祭壇があった。残念ながらドイツに運ばれ、現在ではベルリンの「ベルガモン博物館」に展示されている。

アスクレピオン

 紀元前4世紀から紀元後4世紀まで数百年に渡りアスクレピオンの神殿としても機能していた古代の総合医療センター。医療と云っても病人が生け贄を捧げて参拝し、入浴して体を清めると云った事のようで今で云う治療とは少し意味が違う。医学書?等も集められていた図書館の跡も残っている。
 ここの風呂は暖房のために壁に配管したパイプの中をお湯が流れていた。このパイプは今でも風呂の壁に残っており、これは今で云う壁暖房の仕組み。ここが栄えた当時、日本人は竪穴式の住居で寒い思いをしていた時代、ここではヒーター付きの風呂で静養し、劇場で観劇を楽しんでいたわけだ。何という違いか!

トロイの遺跡

 ベルガマからトロイまではエーゲ海に沿って北に向かう。海沿いと云う事で気候も温暖な為か回りはオリーブ畑が広がる。他の作物はあまり見えない。カッパドキア地方の農家に較べると建物だけ見ても裕福そうに見える。外はまた雨になってきた。
 
 トロイの駐車場に入るとまず目にはいるのが木馬。
 トロイの遺跡は、ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「イーリアス」に書かれていたトロイ戦争を伝説の話ではなく現実の話と信じたシュリーマンが発掘に挑み、遺跡を発見した事で名を知られている。
 トロイの歴史はかなり古くその起源は紀元前3000年までさかのぼる。トロイ戦争でさえ紀元前1200年頃と云うから途方もなく昔の事だ。しかし、シュリーマンのこの発見はトルコにとってみればギリシャに負けた事実、いわばトルコの屈辱を証明したに他ならない。
 シュリーマン自身の目的も遺跡に残っているであろう当時の財宝の発掘が目当てで、遺跡自体にはあまり興味が無かったようだ。そのために何層にも重なっている遺跡の上層はシュリーマンによって破壊されてしまっている。
 
 エフェスを見たあとでは地味に見える遺跡だ。これ以上の遺跡はトルコに数多くあるだろうが、ここを有名にしたのは上記のような理由によるところが大きい。現在でも下の層への発掘が続けられている。

 でも、何しろ寒い!。丘の上からはダーダネル海峡が見え、海からの冷たい風が吹き付ける。傘も飛ばされてしまいそうな強い風だ。トロイ戦争で有名な木馬を写真に納め今日の宿チャナッカレのホテルへ。今日は寒さに震えっぱなしの1日でした。



写真集
ベルガマ
アクロポリス 1   ベルガマ市街  円形劇場  アスクレピオン(蛇の柱) 劇場
トロイ
トロイ    木馬