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志三づ道 2014.2.24


旧東海道を江尻宿から西に向かって進むと追分羊羹の店がある。追分は街道の分岐点につけられる名称でこれが地名となっているところも多い。清水区の追分は東海道としみず道と呼ばれる清水湊に続く街道の分岐点になる。追分羊羹の店の角には当時からの石の道標が立っており、これには「是より志三づ道」と彫られている。

         追分羊羹
清水港の終点まではさほど距離はないようなので歩いてみた。まずは追分羊羹の店の角から小路に入る。かなり狭い道だが、車は何とか通れるようだ。昔は港まで直線的に繋がっていた街道なのかもしれないが、その後開発が進み建物などが出來て道もだんだんとクランク状態になっていったと考えられる。じきに東海道線と静鉄の踏切を越える。すぐ先にある南幹線(県道407号線)を突っ切って桜ヶ丘高校の前で県道197号線を横断する。ここから清水中央図書館の裏を廻って県道75号線に出ればあとはそのまま清水港まで75号線と同じだ。と、書けば 簡単そうだが、この75号線が曲者で地図でも地図でも

    チャンチャン井戸


分かるが、かなりクランク状に折れ曲がりながら港まで続いている。それも道幅は車一台がいっぱいといった所もあり、これがほんとに県道?と思うような道路。
途中で街道を少し外れた所に「清水」という地名はここから起こったという「チャンチャン井戸」がある。個人の住宅に半分入り込んでしまい見るにも無残な状況になっているが、それでも地区の自治会で保存に努力してくれているようだ。
クランク状の街道を進む途中には以前に付けた「旧しみず道」の標識もあるが数が少ないのでこれを頼りに進むのは無理だろう。 東海道を歩いた時も感じた事だが、静岡市はこうした歴史遺産というものの扱いがかなり軽いように感じる。たんに石碑やモニュメントを作っただけではあまり意味もない。それを説明するパンフレットはどうしても必要だろう。文書としての資料が欲しいものだと思う。
巴川が路地の向こうに見えるようになったらゴールの港橋はもうすぐだ。港橋を渡ったところにある清水次郎長が営んだいたという「末廣」あたりをゴールとした。時間にしても約35分でゴール出来るお気軽街道ウォークを楽しめた。歩けるうちにいろんな所を歩いてみたい。                 2014.2.24